細胞の圧力の調整
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塩分の効用
塩分の働きの1つに、浸透圧の調整があります。
浸透圧というと少しわかりずらいですが、濃度の低い液から濃度の高い液へ動こうとする圧力の事です。
もうすこし具体的な例を上げると水道水で目洗うと目にしめて痛みを感じますが、目薬を目にさしてもあまり痛みは感じません。
これは人間の目の中と水道水の濃度が異なるためにおこる痛みで、目薬は目の細胞と同じ濃度にしているため痛みを感じません。
人間の身体は非常に複雑にできているためいろんな臓器やいろんな体液でできていますが、それぞれの浸透圧の調整を塩分が行なっています。
筋肉の収縮も塩分の働きが手助けしており、血液や胃液などの成分のひとつとしても塩分は働いています。
この塩分が不足すると、浸透圧が正常に働かなくなるので、最悪の場合は命に影響を及ぼす危険さえあるともいわれています。
しかし、塩分を摂り過ぎると他の栄養素を取り込む邪魔をするといった、非常に気難しい存在でもあります。
それでいて、塩分の働きをかわりに行なうものはないといわれています。
塩分が不足すると神経にも影響を与えますが、適切だと神経や筋肉の高ぶりなどの調整も行なってくれます。
かといって、常に体内にあるわけでもなく尿や汗など一部として排出されてしまうので、ある程度は摂取する必要があります。
非常に微妙な成分といわなければなりませんが、それゆえに生きていく上では必要不可欠な物質です。
古代では塩は非常に貴重なものとしてあつかわれており、儀式などにも欠かせないものでお金のかわりをしたともいわれています。
そう考えると塩分は人間の体内だけでなく、人間社会でも非常に重要な役割を果たしてきています。
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